雛祭りに雛人形とともに飾る菱形に切った餅。多くは上から赤(ピンク)、白、緑の三色を重ねるが、とくに決まりはない。五色で作る地域もある。古来、中国では上巳(じょうし)の節句に菱の実の粉に母子草(ははこぐさ。春の七草のひとつ、ゴギョウのこと)を加えて作った餅を食べる習慣があった。その習慣が日本に伝わり、同じ頃に芽吹く蓬(よもぎ)で餅を作るようになった。現在の菱形になったのは江戸時代に入ってから。最初は白と緑で二層にした餅を重ねていたが、明治時代に入って、クチナシの実で赤く染めた層が加わった。赤と緑には魔除け、白は子孫繁栄と長寿の意味が込められている。
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「破魔弓」はこどもの日以外では、いつ飾る?その由来を解説(はまゆみ/hamayumi)
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