人形の髪結いを専門に行う職人。「人形の美容師」ともいえる。髪付はまず、生え際に溝を掘ることから始まる。その溝に黒く染めた絹糸を糊付け。その後、熱いコテで髪を梳かしながら、左右の髪を後ろに引っ張って貼り付けて鬢(びん。日本髪の左右両側の部分)を作り、乾燥させた後、おすべらかし(前髪を上げ、左右の髪を大きく張り出させた髪型。江戸時代中期から明治時代初期まで使われていた)や日本髪などに結い上げる。そして、櫛や簪(かんざし)などを飾り付けて完成。雛人形だけでも髪型は何十種類もあり、ほかの人形も加えれば、百種以上の髪型を結う技術が必要とされる。
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