茶の湯で用いられる風格ある茶碗を展示
茶の湯で用いられる茶碗は、茶席で亭主と客とをつなぐ大切な道具です。お茶を飲むためだけの器ではなく、手に取って鑑賞する楽しみがあります。名碗と呼ばれる茶碗は、風格や優美さを備えており、長年大切にされ、多くの人に珍重されてきた歴史があります。
この特集展示では、そうした名碗の数々を、唐物茶碗、高麗茶碗、和物茶碗に分け、その種類や個性、由来や逸話を紹介します。
中でも必見は文化庁が所蔵している、「黒楽茶碗 銘ムキ栗」。安土桃山時代を代表する京都の陶工・長次郎が初期に制作したもので、桃山時代の茶道具の在り方を示す茶道文化史上極めて貴重な作品です。
7月1日(土)13:30~15:00には、「茶の湯の道具 茶碗―形・寸法・景色からみるその特徴―」をテーマに京都国立博物館 調査・国際連携室長である降矢 哲男氏の講座が開催されます。