やまと絵が描く華麗でユーモラスな世界に迫る
昔から、語り継がれてきた『伊勢物語』や『源氏物語』などの物語は、絵巻物など絵画と深い関係にありました。和歌も同様に、歌に詠まれた世界が絵画化されたり、絵をもとに歌が詠まれたりするなど、絵画とつながりがあり、その表現を高めてきました。
当展示では、近世の人々の気分を映し出す物語絵と歌絵を、当館所蔵の住友コレクションから選りすぐって展示・紹介。岩佐又兵衛の一派の絵師による「源氏物語図屏風(げんじものがたりずびょうぶ)」や彩色あざやかな「竹取物語絵巻」など、価値ある作品が集結します。
中世以降のやまと絵は、より豊かな表現がなされるようになり、人物も生き生きと描かれました。悲喜こもごもの逸話や恋物語、そして華麗な王朝行事に謎の鳥人間といった奇妙な物語など、絵画が描く雅やかで華麗、そして時にユーモラスな世界を伝えます。
当展示について、担当学芸員がスライドショー形式で解説するスライドトーク「歌と物語の絵」なども開催されます(事前に要予約、6月17日(土)、7月1日(土)、14:00~15:00)。作品を通じて、当時の雅な世界に浸ってみて。