宮中の正月の遊びや厄よけの道具として始まり、しだいに正月飾りのひとつになった。とくに女の子の初正月に、厄除けと健やかな成長を願って、美しい羽子板を贈る風習が生まれた。初期の羽子板は、直接絵が描かれていたが、江戸時代になると装飾が華やかになり、宮中の行事から、初日の出、鶴亀、宝尽し、花鳥など縁起物や美しいものなどバリエーションが増えていった。さらに押し絵(おしえ:和紙や布で立体的に作った絵)で花や鳥、歌舞伎、能・狂言などが描かれたものが人気となっていく。
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