鹿児島県鹿児島市や奄美大島市、宮崎県都城市周辺で作られている紬。手で紡いだ絹糸をテーチ木(シャリンバイ。奄美大島地域の植物)を煮出した液と鉄分を含んだ泥で先染めし、手織りで模様を織り出している。深く艶のある黒が特徴で、描かれる模様は自然の草花を中心に、時代や技術革新で多様に変化してきた。もともとは自家用として農民が着ていたが、江戸時代には島津藩(現在の鹿児島県)の上納品となり、明治以降は厳しい品質管理や、博覧会などへの出品で高級着物地としてのブランドを確立している。世界三大織物(フランスのゴブラン織、イランのペルシャ絨毯)に数えられに、1975年には日本の伝統工芸品に指定されている。
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