檜や杉の樽で貯蔵させ、木の香りを移した日本酒のことを指す。樽詰めのまま、もしくは瓶や他の容器に移し替えて出荷される。特に、奈良の吉野杉で貯蔵されたものが有名で、濃密ながら爽やかな香りが特徴。たる酒が飲まれるようになった由来は安土桃山時代までさかのぼる。その頃、広く日本酒が飲まれるようになり、それまで日本酒を造っていた甕では製造が間に合わなくなり、木樽で造るたる酒が広まった。現在ではホーロータンクが使用されるが、昭和初期までは杉樽で貯蔵されるのが主流だった。
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