日本の「衛生行政」の歴史をたどる
欧米に並び立つ国家を目指していた明治政府は、諸外国の衛生を学び、取り入れ、明治8年(1875年)には、衛生を専門に担う行政機関として内務省衛生局を設置しました。しかしながら、その数年後には幕末に甚大な被害をもたらしたコレラが再び蔓延し、流行を繰り返します。生まれて間もない日本の衛生行政は、コレラとのたたかいを通じて整えられていきました。
本展では、衛生行政のはじまりと、コレラに立ち向かう政府の様子、そして、コレラ以外も対象としたより広い伝染病の予防に関する制度が確立するまでをご紹介します。