東京名物「べったら漬」のほか、500の露店が並び賑わう
江戸時代から続く伝統行事で、日本橋の秋の風物詩ともいえる「べったら市」。日本橋周辺の商家では七福神の1人・恵比須様をまつる風習があり、普段からそろばんなど商いで使う道具をお供えするなどしていました。
江戸中期ごろから、毎年10月20日に寶田恵比寿神社の門前にお供えをする「恵比寿講」と呼ばれる行事が行われるようになり、恵比寿講の前日になると、べったら漬けをはじめ、魚や野菜、神棚などが売られるようになったのが、べったら市の起源です。
べったらとは、東京を代表する名産品で、塩で下漬けした大根を米麹と砂糖で漬けこんだ漬物のこと。表面についた甘酒の麹が触るとべとべとしていることから、こう言われるようになりました。
べったら市では、寶田恵比寿神社を中心に、べったら漬けを販売する露店30店ほど、さらに七味唐辛子や飴細工などの露店約500店が出店して大賑わい。夜には寶田恵比寿神社前の大提灯ほか界隈の1500を超す提灯が灯り、夜祭の雰囲気に包まれます。