浮世絵を通して武士たちの栄枯盛衰をたどる
「源平合戦」として知られる、平安時代末期の治承・寿永の乱(1180~85年)。平氏と源頼朝を中心とした武士たちによる激しい戦いが繰り広げられたと伝わっています。頼朝が平家を滅ぼし鎌倉幕府を開いたのちも、頼朝の後継者や北条氏を中心とした有力御家人たちにより勢力争いの時代が続きました。
当企画展は、アニメ『平家物語』やNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも話題となっているこの時代にフォーカスし、歌川国芳、歌川広重、月岡芳年らの浮世絵を通し、平清盛、源義経、源頼朝といった武士の栄枯盛衰をたどるというもの。
本展の注目作品は、月岡芳年による「大日本名将鑑 右大将源頼朝」。大きく羽を広げ、鶴の群れが空へと飛び立つ様子を源頼朝が見守っているさまを描いたもので、頼朝の心境や時代背景を感じ取ることができます。
7月8・14日は学芸員が、展覧会の見どころを説明するスライドトークイベントも開催します。