国宝「燕子花図屏風」などの名作が一堂に
大正3年(1914年)、根津美術館のコレクションの礎を築いた初代根津嘉一郎(1860〜1940)が江戸時代の画家・工芸家である尾形光琳の大傑作であり、現在は国宝に指定されている「燕子花(かきつばた)図屏風」を購入。それ以降、嘉一郎は展覧会や茶会で披露しました。根津美術館では、昭和12年(1937年)5月の茶会で披露された茶道具の名品と共に、数々の有名作品を展示。数件の参考商品をのぞきすべて根津美術館所蔵の作品です。本展の目玉である「燕子花図屏風」は、総金地にリズミカルに描かれた燕子花の群生に、心動かされる作品。ほかに円山応挙筆「藤花図屏風」、安土桃山時代に作られた志野焼の名品「鼠志野茶碗 銘 山の端」など(いずれも重要文化財)、初夏の季節感を感じられる名作が勢ぞろい。当時の茶会の様子に思いを馳せて、鑑賞してみて。