針を豆腐に刺して針仕事の無事と上達を祈る
「針供養」とは、裁縫の際、折れてしまった針や錆びてしまった針を供養する行事のこと。和歌山県の淡島神社や淡島神を祀る堂宇を中心にして、全国的に開催されている風習のひとつです。浅草寺境内にも淡島堂があり、江戸時代に淡島明神の功徳を説き歩いた「淡島願人」の影響により、浅草寺でも針供養の行事が行われるようになったと伝えられています。
行事当日は、針仕事に携わる人が中心となって、淡島堂境内に設けられた豆腐に針を刺し、針仕事の無事と上達を祈るとともに、針を供養し感謝の祈りが捧げられます。毎年針供養の行事が開催される時期は梅が咲き誇るシーズンなので、行事の後は、境内の梅を観賞してみてはいかがでしょうか。