於岩稲荷田宮神社（おいわいなりたみやじんじゃ／Oiwainari Tamiya Shrine）

4代目鶴屋南北の歌舞伎「東海道四谷怪談」の主人公、田宮岩（実在）を祭神とする神社。江戸幕府初期に岩の没後、家の再興に努めた貞女の鑑として御家人田宮家の屋敷のあった四谷（新宿区左門町）に祀られ、「於岩稲荷社」として信仰を集めました。江戸時代後期に「四谷怪談」が創作、上演されるとより信仰が盛んになりました。1879（明治12）年に火災で焼失した際、初代市川左団次の勧めにより四谷社に加え、歌舞伎芝居小屋近くの越前掘（現・新川）にも創建。後に戦災で焼失し、当地・四谷ともに再建。当地境内には中央区民文化財の鳥居（区内最古）や4代目右団次奉納の百度石があり、今も四谷怪談を演じる役者等が無事安全・成功祈願に訪れます。