日本橋 「焼き立ての味を感じてもらいたい」170年の歴史を持つ老舗、山本海苔店が生み出した、焼き立て海苔を味わってもらうためのイノベーション 海苔 海苔ひとすじ170年以上の歴史を持つ山本海苔店。口どけが良く、「美味しい海苔」といえば右に出る者はいない存在です。そんな老舗の歴史を辿りながら、味のこだわりについて、代表取締役社長の山本貴大さんにお話をうかがいました。〜前編の記事〜海苔が一番美味しいのは、焼き立ての瞬間では次に、山本海苔店の強みを教えてください。強みといいますか、大事にしていることが二つぐらいあります。海苔は、賞味期限が15カ月、長いものだと2年あるので、なかなか焼きたての美味しさが伝わりません。海苔は焼いた瞬間が一番美味しく、その後は味と香りがどんどん飛んでしまいます。山本海苔店としては、焼き立てをお客様に召し上がっていただきたい。そこで、大きめの百貨店では、お店で海苔を焼いています。ぜひ、この焼き立てを買っていただきたいです。また「山本仕入れ」という商品があり、これは工場で焼いた途端に出荷しています。毎月発売されており、小さめのお店にはありませんが、ぜひこれも買っていただければと思います。また、「焼きのり箱」という箱の商品もあります。中に炭が入っていて、そこに火を付け、買った海苔を10枚ぐらい入れて蓋をし、真冬だったら10分ぐらい、夏だったら5分ぐらいで、海苔がちょっと温かくなるんです。それだけで、口どけや香りとかがすごく良くなります。コーヒーを豆から挽く方や、サイフォンをお持ちの方にヒットした商品ですので、違いのわかる大人には、ぜひ試していただきたいと思います。食べ物は基本的に、焼き立てや挽き立てが圧倒的に味が違う。このひと手間をかけることで、より美味しくなるんでしょうね。そして最後に紹介するのが、いかに海苔だけで食べていただくかということを徹底追求した商品「おつまみ海苔」と「一藻百味」です。お茶うけやお酒のおつまみとして召し上がっていただいてもいいと思います。私はシンガポールに住んでいた時期があるんですが、シンガポール高島屋では、マーライオンのおつまみ海苔がめっちゃ人気なんですよ。地元の人は普通におつまみ海苔を食べてくれていますよね。そうですね。世界では、八つ切りの海苔を食べる文化がなく、おつまみとして海苔を食べます。シンガポールで一番人気だったのが、玄米味です。梅、おかか、ウニなど、全部で10種類ぐらいあります。しかも海苔は、天然のうまみ調味料としての価値もあります。食べるとエンドレスに後を引きます。30分ぐらいでなくなっちゃう恐ろしい商品です。お客様との約束、信頼関係を守り続けていくついつい食べ過ぎちゃいますが、ヘルシーですよね。さて、ここでお聞きしますが、山本海苔さんが考えるブランドとは何でしょうか。山本海苔のマークがついている海苔は美味しいぞ、というお客様との信頼関係だと思っております。これは引き続き大事にしていきたいですね。お客様との約束を守っていく、ということですね。そして、山本海苔店さんが加盟されている江戸東京ブランド協会でも、そういったブランドや江戸文化の啓蒙活動をされているということで、そちらのご紹介もお願いできますでしょうか。はい。そもそも江戸の人々は、京都に入れなかった人、という話を聞いたことがあります。負け組感がありながら、頑張っている存在です。「粋」という言葉がありますよね。たとえば、濃紺のスーツを着ているのに、裏地が紫というとき「粋だね」と言います。要するに、隠された美しさです。隠されていないと美しくないみたいな。僕が言うのもなんですが、江戸のみなさんは発信が下手です。奥ゆかしいんです。しかも、江戸300年の歴史の中で、自分の良さすらよくわからなくなってしまった。でももうそれを正しく伝えなきゃいけない時代が始まっております。ただ自分で伝えるのは野暮。だからお互いに言い合う、他の人に言ってもらうことならできます。「俺の作ったタンスは、わかる人だけわかってりゃいいんでい!」というだけだと、その会社がなくなってしまったり、技術がなくなってしまいます。それはとても寂しいので、それを残していくために、発信力を強めようとしています。感染症がきっかけで、オンラインで情報発信するのが当たり前になり、いかに老舗とはいえ、明確に情報発信をしていかないと埋もれてしまう時代ですよね。だから、こういったブランド協会のような活動をしておられるのかなと思います。東京都もいろいろ取り組んでいるそうですね。はい。江戸東京キラリプロジェクトを東京都に後援いただいています。このプロジェクトでは、東京や江戸の魅力を海外にまで発信します。我々も海外の展示会に出させていただいたりと、いろいろお世話になっています。本当にありがとうございます。老舗を中心に、東京都のさまざまな企業をブランド化し、海外に打ち出そうということをやられているのだと思います。最後にひと言、山本海苔からのメッセージをお願いします。とにかくお店に入って質問していただけたらと思います。店員さんは喜んで、5倍ぐらいの勢いで返してくれると思います。本当は言いたくてしょうがないんですが、自分で言ったら野暮だよな、というのが、脈々と受け継がれてきた文化。だから僕も、いろいろ質問していただいたからしゃべっているだけなんです。質問すると理解が深まりますからね。はい。佃煮だけでも三、四種類あるので、何が違うんですか? と聞いていただければ、きた! という感じでお話できるかと思います。焼き立てが最も美味しい、海苔。その美味しさを知ってもらうためにも、山本海苔店では工夫を凝らしていることがわかりました。いまや海外でも評価されている老舗は、きっとこれからも進化し続けていくことでしょう。※この対談を動画で見たい方はコチラ あなたはどちら...? 行きたい999 興味あり999 関連する老舗Related Spot 買う 日本橋 山本海苔店 日本橋本店 手土産海苔 買う 大森・蒲田 守半海苔店 海苔 食べる 日本橋 山本山 ふじヱ茶房 日本茶海苔 一覧ページへ 同じエリアの老舗Same Spot 体験する 中央区 日本橋 伝統文化と出かけよう!文化の交差点「老舗フェスティバル2024」 agataJapanイベント伝統芸能史跡、文化財散歩日本橋日本酒老舗フェスティバル 買う 日本橋 三原堂本店 どらやき和菓子最中 買う 日本橋 龍工房 伝統工芸帯締め組紐 買う 日本橋 経新堂 稲崎 表具店 屏風掛け軸表具 食べる 丸の内・八重洲 日本橋 伊勢廣 京橋本店 焼鳥 エリア一覧ページへ 老舗を探すSearch 検索する その他 浅草 向島・本所 日本橋 銀座 丸の内・八重洲 神田 上野・谷中・日暮里 飯田橋・神楽坂 お茶の水・湯島・後楽園 新橋・品川・お台場 麻布・赤坂・六本木 両国・亀戸 門前仲町・清澄白河 江戸川・江東 亀有・柴又 芝 渋谷・代官山 新宿・中野 目黒・世田谷 池袋・赤羽 大森・蒲田 吉祥寺・杉並 八王子・町田・府中 東村山・青梅・奥多摩 伊豆諸島・小笠原諸島 検索条件をクリア 検索する 食べる 買う 体験する 泊まる 検索条件をクリア 検索する 100年以上続く老舗のお歳暮・お中元・手土産をお取り寄せできる通販サイト 通販サイトへ 日本のよいものを世界へ Spotify YouTube Twitter Facebook Instagram TikTok キーワードから探すTag 寺社、仏閣 史跡、文化財 日本酒 着物 国府エリア 和服 散歩 蕎麦 伝統工芸 桜 更科そば 重要文化財 和菓子 春 お花見 日本刀 フォトスポット お祭り 浅草の老舗 日本美術 端午の節句 江戸 紅葉 伝統芸能 こどもの日 ひな祭り あんこ 日本庭園 佃煮 浴衣 コンテンツContents 江戸まちごよみ 江戸まちめぐり 私が選んだ逸品 エリア 食べる 買う 体験する 泊まる イベント情報 ライブカメラ 老舗ニュース まちめぐりガイド まちごよみ用語辞典 TOP ホーム 江戸まちごよみ 江戸まちめぐり 老舗ご当主・識者と歩く 東京文学散歩 古地図で江戸散歩 お祭りレポート 老舗レポート 私が選んだ逸品 食べる 買う 体験する 泊まる イベント 老舗ニュース まちめぐりガイド まちごよみ用語辞典 コラム 大人のマナー講座 季節の暮らし方 老舗ご当主インタビュー 老舗総合研究所 ライブカメラ サイトからのお知らせ 江戸まちツアー 江戸の老舗オンラインサロン エリア 浅草 向島・本所 日本橋 銀座 丸の内・八重洲 神田 上野・谷中・日暮里 飯田橋・神楽坂 お茶の水・湯島・後楽園 新橋・品川・お台場 麻布・赤坂・六本木 両国・亀戸 門前仲町・清澄白河 江戸川・江東 亀有・柴又 芝 渋谷・代官山 新宿・中野 目黒・世田谷 池袋・赤羽 大森・蒲田 吉祥寺・杉並 八王子・町田・府中 東村山・青梅・奥多摩 伊豆諸島・小笠原諸島 お問い合わせ よくある質問 このサイトについて サイトポリシー プライバシーポリシー Social フリーワードで検索Search キーワードから探すTag 寺社、仏閣 史跡、文化財 日本酒 着物 国府エリア 和服 散歩 蕎麦 伝統工芸 桜 更科そば 重要文化財 和菓子 春 お花見 日本刀 フォトスポット お祭り 浅草の老舗 日本美術 端午の節句 江戸 紅葉 伝統芸能 こどもの日 ひな祭り あんこ 日本庭園 佃煮 浴衣 MENU
では次に、山本海苔店の強みを教えてください。
強みといいますか、大事にしていることが二つぐらいあります。
海苔は、賞味期限が15カ月、長いものだと2年あるので、なかなか焼きたての美味しさが伝わりません。海苔は焼いた瞬間が一番美味しく、その後は味と香りがどんどん飛んでしまいます。山本海苔店としては、焼き立てをお客様に召し上がっていただきたい。そこで、大きめの百貨店では、お店で海苔を焼いています。ぜひ、この焼き立てを買っていただきたいです。
また「山本仕入れ」という商品があり、これは工場で焼いた途端に出荷しています。毎月発売されており、小さめのお店にはありませんが、ぜひこれも買っていただければと思います。
また、「焼きのり箱」という箱の商品もあります。中に炭が入っていて、そこに火を付け、買った海苔を10枚ぐらい入れて蓋をし、真冬だったら10分ぐらい、夏だったら5分ぐらいで、海苔がちょっと温かくなるんです。それだけで、口どけや香りとかがすごく良くなります。コーヒーを豆から挽く方や、サイフォンをお持ちの方にヒットした商品ですので、違いのわかる大人には、ぜひ試していただきたいと思います。
食べ物は基本的に、焼き立てや挽き立てが圧倒的に味が違う。このひと手間をかけることで、より美味しくなるんでしょうね。
そして最後に紹介するのが、いかに海苔だけで食べていただくかということを徹底追求した商品「おつまみ海苔」と「一藻百味」です。お茶うけやお酒のおつまみとして召し上がっていただいてもいいと思います。
私はシンガポールに住んでいた時期があるんですが、シンガポール高島屋では、マーライオンのおつまみ海苔がめっちゃ人気なんですよ。地元の人は普通におつまみ海苔を食べてくれていますよね。
そうですね。世界では、八つ切りの海苔を食べる文化がなく、おつまみとして海苔を食べます。シンガポールで一番人気だったのが、玄米味です。梅、おかか、ウニなど、全部で10種類ぐらいあります。しかも海苔は、天然のうまみ調味料としての価値もあります。
食べるとエンドレスに後を引きます。
30分ぐらいでなくなっちゃう恐ろしい商品です。
お客様との約束、信頼関係を守り続けていく
ついつい食べ過ぎちゃいますが、ヘルシーですよね。さて、ここでお聞きしますが、山本海苔さんが考えるブランドとは何でしょうか。
山本海苔のマークがついている海苔は美味しいぞ、というお客様との信頼関係だと思っております。これは引き続き大事にしていきたいですね。
お客様との約束を守っていく、ということですね。そして、山本海苔店さんが加盟されている江戸東京ブランド協会でも、そういったブランドや江戸文化の啓蒙活動をされているということで、そちらのご紹介もお願いできますでしょうか。
はい。そもそも江戸の人々は、京都に入れなかった人、という話を聞いたことがあります。負け組感がありながら、頑張っている存在です。
「粋」という言葉がありますよね。たとえば、濃紺のスーツを着ているのに、裏地が紫というとき「粋だね」と言います。要するに、隠された美しさです。隠されていないと美しくないみたいな。
僕が言うのもなんですが、江戸のみなさんは発信が下手です。奥ゆかしいんです。しかも、江戸300年の歴史の中で、自分の良さすらよくわからなくなってしまった。でももうそれを正しく伝えなきゃいけない時代が始まっております。
ただ自分で伝えるのは野暮。だからお互いに言い合う、他の人に言ってもらうことならできます。「俺の作ったタンスは、わかる人だけわかってりゃいいんでい!」というだけだと、その会社がなくなってしまったり、技術がなくなってしまいます。それはとても寂しいので、それを残していくために、発信力を強めようとしています。
感染症がきっかけで、オンラインで情報発信するのが当たり前になり、いかに老舗とはいえ、明確に情報発信をしていかないと埋もれてしまう時代ですよね。だから、こういったブランド協会のような活動をしておられるのかなと思います。東京都もいろいろ取り組んでいるそうですね。
はい。江戸東京キラリプロジェクトを東京都に後援いただいています。このプロジェクトでは、東京や江戸の魅力を海外にまで発信します。我々も海外の展示会に出させていただいたりと、いろいろお世話になっています。本当にありがとうございます。
老舗を中心に、東京都のさまざまな企業をブランド化し、海外に打ち出そうということをやられているのだと思います。最後にひと言、山本海苔からのメッセージをお願いします。
とにかくお店に入って質問していただけたらと思います。店員さんは喜んで、5倍ぐらいの勢いで返してくれると思います。本当は言いたくてしょうがないんですが、自分で言ったら野暮だよな、というのが、脈々と受け継がれてきた文化。だから僕も、いろいろ質問していただいたからしゃべっているだけなんです。
質問すると理解が深まりますからね。
はい。佃煮だけでも三、四種類あるので、何が違うんですか? と聞いていただければ、きた! という感じでお話できるかと思います。
焼き立てが最も美味しい、海苔。その美味しさを知ってもらうためにも、山本海苔店では工夫を凝らしていることがわかりました。いまや海外でも評価されている老舗は、きっとこれからも進化し続けていくことでしょう。
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