東京あきる野市で秋川の流域に位置する老舗酒造
秋川流域に位置する中村酒造は、秩父古層によって磨かれた清廉な地下170メートルより汲み上げた水を使用している酒造です。東京において伝統を守っている10軒の酒造業者の一つである。冬の冷え込みが激しいあきる野市の気候を活かし、厳選した米で醸造しています。酒造好適米を高精白し、和釜に甑(こしき)、蓋麹(ふたこうじ)などの手造りの要素を多く残しつつ、全自動製麹機などの近代的な酒造技術を取り入れて丁寧に造っています。江戸時代に建築された土蔵と、一年を通じて10度以下に保たれる空調完備の近代蔵の両方の特長を活かして酒造りをしているのが中村酒造の大きな特徴です。酒の仕込みは、「添仕込み」「仲仕込み」「留仕込み」と三段階に行うが、中村酒造ではこれに加えてもう一段多い「四段仕込み」を行っています。
また、敷地内には、伝統の酒造り用具及び各種資料を展示する酒造り資料館があり、明治17年に酒造用具蔵として建築された土蔵を改築したもので、酒造場の歴史を感じることができます。