Tokyo

11/05 (火)

海老屋總本舗

創業 明治2年(1869年)

「温故創新」の精神で、時代を先取りする佃煮を開発

浅草から東京スカイツリーを目指して吾妻橋を渡ると、海老屋總本舗が見えてきます。朝9時の開店と同時に、詰め合わせを求める地元の方が続々と来店。浅草で長年愛されてきた歴史を感じさせます。

海老屋總本舗の社是は「温故創新」。その社是の通り、伝統を守りながら、革新的な佃煮を世に送り出してきました。2代目当主の利助は、“江戸は辛口”が当たり前だった時代に、関西修業を経て砂糖を加えた上方風の甘辛い味付けを確立。4代目当主の利雄は、戦後の健康意識の高まりから、塩分控えめの「若煮佃煮」を開発。いずれも世間に驚きと感動を与え、映画監督の小津安二郎など文人墨客からも重宝されてきました。

平成24年(2012年)にすみだ地域ブランド「すみだモダン」にも選ばれた若煮佃煮は、海老屋總本舗の看板商品。塩分量を従来の佃煮より3割程度抑えつつ、砂糖や醤油、水飴などで煮詰め、上品でコクのある味わいに仕上げています。このシリーズの一番人気・たらこをはじめ、細切昆布、あさり、しじみ、まぐろ旨煮など、箸が進む商品が目白押しです。

5代目ご当主の川北学さんは、先代の味を受け継ぎながらも、令和にあるべき佃煮の将来を見据え、日々商品開発を行っています。令和4年(2022年)春からは、昨今の辛味ブームを受けて、ピリ辛の「若煮唐辛子きくらげ」(540円)を販売開始。佃煮=ご飯のおともという固定観念から脱却すべく、ご近所のアサヒビールとコラボレーションをして、ワインと佃煮のマリアージュを提案するなど、新たな取り組みを行っています。

「佃煮は手軽にいただける副菜。忙しいときにも小皿でさっと出すだけで食卓が彩られます」と川北さん。現代的な食生活にも取り入れやすく、一汁三菜を保てるところも佃煮の魅力です。店頭でおすすめを聞きながら、自分好みの一品を見つけるのはもちろん、大切な方への贈り物にもどうぞ。

沿革History

明治2年(1869年)創業の佃煮店。初代・川北三郎兵衛がエビやフナの加工販売を覚え、現在の吾妻橋付近に新居を構えたのが始まりです。この土地を選んだのは、当時の隅田川では白魚、エビ、フナ等がよく採れ、大消費地である浅草が近かったため。現在も海老屋總本舗のおせちに入っている「えびの鬼がら焼」は、創業当時からの主力商品です。空襲で店舗・家屋が全焼する苦労を乗り越え、昭和23年(1948年)、現在地に本店を建て直して法人化。その後、百貨店への店舗展開、催事での販売などを通じて、老舗佃煮店として全国にその名が知られるようになりました。

川北学さん

海老屋總本舗 5代目ご当主

贈答品としても喜んでいただけると思います

『温故創新』の社是を大切に、時代のうつろいに合わせ、ご家庭で召し上がりやすい佃煮をつくり続けています。贈答品としても喜ばれやすい豊富な品揃えで、皆様をお待ちしております。

注目のこの逸品Pickup

若煮たらこ

972円

塩分控えめな「若煮佃煮」シリーズの一番人気。たらこは築地で冷蔵し、すべて手作業で食べやすい大きさにカット。しつこくない甘辛さで、一粒一粒にまろやかな味わいがしっかり凝縮されています。噛めばほろほろと崩れる歯ざわりの良さも特徴です。

若煮細切昆布

648円

北海道産の選び抜かれた昆布を使用。通常の佃煮より短い時間で炊いているため、後をひかない上品な味わいと、噛みごたえを楽しめます。おにぎりの具材にも最適。

若煮きゃら蕗

540円

四季を感じさせる素材の商品も、海老屋總本舗ならでは。蕗を煮詰めた「きゃら蕗」も、短時間で少しあっさりめに仕上げました。その分、蕗の香りや風味を存分に味わえ、初夏の訪れを一足早く感じさせてくれます。


老舗概要Outline

住所 東京都墨田区吾妻橋1-15-5
アクセス 東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線浅草駅より3分、都営地下鉄浅草線本所吾妻橋駅より6分
電話 03-3625-0003
営業時間 9:00~17:30
定休日 1月1日
支払い方法 現金・電子マネー
外部リンク
オンラインショップ
公式ホームページ

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