Tokyo

11/22 (金)

龍昇亭西むら

創業 安政元年(1854年)

江戸時代から160年以上に渡り愛さる栗むし羊羹の元祖

店内に一歩入ると、ショーケースには所狭しとお菓子が並んでいます。その真ん中にずらりと整列しているのは、初代から受け継ぐ「栗むし羊かん」。元祖ともいわれ、160年以上も時を経た今なお不動の人気を誇る看板商品です。小麦粉とこしあんを練った生地に、蜜を含んだ栗の甘露煮をのせて蒸しあげたもので、甘さ控えめでむっちりした食感となめらかな舌触りが評判。初代から受け継いだレシピを少しずつアップデートしており、職人がその日の天気や原料によって変わる生地の表情をみながら、丹精を込めて練り上げます。

脇を固める商品は、長崎カステラよりも小麦粉を多く使用した素朴な味わいの「東京かすていら」や、ブッセにあんずジャムやチーズバターをサンドした「羽衣」など、固定ファンのついている人気のお菓子もたくさん。「栗むし羊かん」を目当てに訪れても、ついつい目移りしてしまいそうです。

店の信条は「機械ではなく人の手で」「水菓子のように季節を感じる味を」。冬はどら焼きに雪の結晶の焼印を入れ、お釈迦様の誕生日である花まつりには限定菓子「いただき」を販売するなど、季節を感じられる限定商品があります。毎年恒例の季節限定商品を、今か今かと待ち望むお客様も少なくありません。アニメなどの流行りものの練り切りをSNSで発信したことでも、一躍話題に。伝統を守りながらも、遊び心をもって新しいお菓子づくりにチャレンジしていることが、長年お客様に愛されている理由なのでしょう。

老舗を守る秘訣をたずねると「周りの商店の皆さんとお客様の支えがあってこそ」と5代目当主の西村淳さん。長年、浅草の地で店を構え、商店の人々と支えあって店を営む「龍昇亭西むら」らしいお答えです。

沿革History

「龍昇亭西むら」の本店は、浅草のランドマーク・雷門の目の前、雷門通りを挟んだはす向かいにあります。江戸末期に門前町の茶屋としてはじまり、文政12年(1829年)に歌川広重が描いた「雷門前図」には既に茶屋の姿が。初代が考案した「栗むし羊かん」が人気となり、安政元年(1854年)に上生菓子店として創業し、165年以上前の創業当初と変わらず、現在も雷門前で店を営んでいます。屋号の「龍昇亭」は、代々「金龍山 浅草寺」の御供を引き受けていることから。こしあんを薄皮で包んだ桃山を雷門の大提灯にかたどった「金龍」など、浅草寺にゆかりのある品も多く、毎月18日の観音様の縁日に合わせたお菓子も用意しています。

西村淳さん

龍昇亭西むら 5代目ご当主

代々訪れるお客様のために、この味を守り続けたい

代々通ってくださる方が多く、ご常連がベビーカーで新たな家族を連れていらっしゃるのは老舗の喜びです。私自身、浅草で周りの人々に可愛がられて育ち、自然とお店を守っていこうと考えるようになりました。人の温もりを感じる浅草に、ぜひいらしてください。

注目のこの逸品Pickup

栗むし羊かん

1,080円

なめらかな舌触りに、あずきそのものの風味を生かした味わい。昔ながらのレシピを守り、ぎっしり贅沢に栗がのせられており、包みを開いたときに思わず笑みが溢れてしまうほど。十勝産のあずきを使用し、ひとりでも一棹食べられそうなくらい、飽きのこない上質な甘さ。日持ちするので、手土産にも喜ばれる品です。

老舗概要Outline

住所 東京都台東区雷門2-18-11
アクセス 東京メトロ銀座線浅草駅より2分、東武スカイツリーライン浅草駅より3分、都営地下鉄浅草線浅草駅より4分
電話 03-3841-0665
営業時間 9:30〜18:30
定休日 火曜(不定休あり、SNSで告知)
支払い方法 現金
外部リンク
オンラインショップ
公式ホームページ

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