寒い冬に欠かせないものといえば、やはり温かい鍋料理ですよね。
都内には、寒くなるこの時期に食べたい鍋を提供する、伝統と風情が詰まった老舗の鍋料理専門店が数多く存在します。
歴史やこだわりが息づく名店でいただく鍋はまた格別で、一度は行ってみたいお店ばかり。
ただ、遠方でなかなか行けないといった方などには通販でのお取り寄せがおすすめです。
今回ご紹介する名店のお取り寄せは、厳選された食材が使われており、お店で食べるのと変わらない味をおうちで味わうことができます。
特におすすめなのが体と心を温めてくれる鍋セットです。
・今朝のすき焼き具材セット
・いせ源の名代あんこう鍋セット
1つ用意しておけば、急な来客の際にも手間なく大人数で食卓を囲めます。
人を家に招いたりすることも多い年末年始などに向けて、食卓に花を添えてくれる鍋をお取り寄せしてみてはいかがでしょうか。
極上のおもてなし空間で食べる「今朝」の牛鍋
今朝は、明治13年に牛鍋屋として創業した創業143年の老舗すき焼き店です。初代店主の今朝次郎が修業した「今廣」からのれん分けしたことと、自分の名前からも1字とって今朝と名付けられました。
今朝では、割下を用いた伝統的な関東スタイルのすき焼きがいただけます。すき焼きに使用するお肉は、最高級ランクA5の松阪牛を中心とした黒毛和牛のみ。板前が一枚一枚包丁で切り分ける芸術的なお肉に合わせるのは、創業以来変わらぬ今朝秘伝の醤油ベースの割下です。根深の白い千寿葱、椎茸、焼豆腐など厳選したザク(=野菜類)も堪能できます。
また、すき焼きに合う日本酒も揃っています。5代目当主はワインへの造詣も深いので、希望に応じたワインを選んでもらうことも可能です。
お店に出向くことが難しい方には、通販ですき焼き具材セットを購入することもできます。黒化粧箱入りで、大事な方への贈り物にも最適です。
都内唯一のあんこう鍋専門店「いせ源」のあんこう鍋
いせ源は、江戸幕府第11代将軍徳川家斉の治世下の1830年(天保元年)に創業した安康鍋専門店です。創業当時は、さまざまな鍋を提供していましたが、あんこう鍋の人気から4代目当主の頃にあんこう鍋専門店となりました。
関東大震災の際に全焼した後、昭和5年に建て直された店舗は、幸運にも戦災を逃れ、現在東京都選定歴史的建造物に選定されています。風情あるお座敷で代々受け継がれてきた伝統の調理法で作られたあんこう鍋を堪能できます。
いせ源で使用されるあんこうは、青森県下北半島の津軽海峡風間浦沖で水揚げされたブランドあんこうです。水揚げされたあんこうは、旨み成分を増すために一晩以上寝かせ、出荷時期に合わせて活〆にされます。活〆された状態で24時間以内に店舗に直送されるため、鮮度抜群のあんこうを楽しむことができます。
店内で吊るし切りで捌かれたあんこうは、昆布やかつおだしに醤油を加えた、門外不出の秘伝の割下で提供されます。ウドやミツバといったあんこうと相性の良い野菜とともに、あんこうの滋味深い味わいを存分に楽しめるのが魅力です。
かつての歓楽街にある「桜なべ中江」で味わう桜なべ
桜なべ中江は、初代当主が新潟より上京し黒門町で修行した後、明治38年現在の地(吉原・日本堤)で創業した桜なべ専門店です。当時桜なべはハイカラなグルメとして知られ、近くにあった遊郭からの朝帰りや夕方遊郭へ繰り出す前の腹ごしらえ、そして深夜は遊郭帰りの夜食にと多くの人に食されていました。
桜なべ中江の桜なべに使われる桜肉(=馬の肉)は、お店専用の純国産の極上肉です。
①北海道で産まれ、九州・久留米の「このみ牧場」で中江専用に飼育された純国産馬の肉であること。
②穀物中心の飼料で、通常の2倍以上の5~7年飼育し、身にたっぷりの脂を蓄えた肥馬の肉であること。
③冷凍せずにチルド状態で産地から直送された肉であること。
上記3つの条件を満たす桜肉は、臭みも全くない真紅の美しいお肉です。特製の味噌ダレと合わせて食べると、深い旨味とほのかな甘味をより感じられます。桜肉は、低カロリー・低脂肪・高タンパクでコラーゲンも豊富なので、美容や健康が気になる女性にもおすすめの食材です。
かつて吉原界隈には20軒以上の桜なべ専門店が軒を連ねていましたが、現在残っているのは桜なべ中江のみとなりました。
国の有形文化財にも指定されている大正建築で、江戸の伝統的な鍋を堪能しながら粋なひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
お店の詳細はコチラ。
江戸の雰囲気も楽しめる「駒形どぜう」のどぜうなべ
駒形どぜうは、1801年(享和元年)に創業したどぜう鍋専門店です。江戸時代から変わらぬ庶民の味が楽しめると人気の老舗店でもあります。創業当時から浅草寺にお参りする参詣ルートとして多くの人で賑わっています。
駒形どぜうで使用されるどじょうは、全国各地の生産者を訪ねて買い付けている質の良いものに限られます。厳然されたどじょうは、丸々と太って脂がのっていながら、しつこさはなく、骨を感じさせないほどのふわっとしたやわらかい身に仕上がります。駒形どぜうでは、江戸時代には貴重だった酒を惜しみなくどじょうに飲ませる駒形どぜう独特の調理法によって、他の店では堪能できないどじょうの身のやわらかさを実現しています。
どぜうなべは、甘味噌仕立ての味噌汁でどじょうを煮こんだ後にすくい上げ、さらに割下で煮こんだ手間のかかった一品です。たっぷりのネギと付け合わせの七味・山椒との相性も抜群で、体が温まる鍋となっています。
お店の詳細はコチラ。
今回ご紹介したお店はいずれも、素材の鮮度にこだわった食材が贅沢に使われ、繊細な味わいの絶品鍋を提供している老舗ばかりです。江戸や明治の時代を感じられるくつろぎの空間で食べる鍋は、親しい人たちとの仲も深めてくれることでしょう。寒さが厳しくなってくる季節だからこそ、丁寧に仕上げられた老舗店の鍋を食べに行ってみてはいかがでしょうか。ぜひ、この冬の寒さを吹き飛ばすようなひとときをお店で過ごし、美味しい鍋で心と体を温めてください。