2024年1月20日(土)に開催された、東京の二つの酒蔵をめぐる日帰りバスツアー。"酒サムライ"であるフリーアナウンサーのあおい有紀さんの案内で、酒蔵の伝統と日本酒の魅力を再発見する旅です。
東京の酒蔵をめぐる日帰りバスツアー2軒目は、志村けんさんの故郷として知られる東村山市にある豊島屋酒造。田中社長が出迎えてくれました。
真っ先に見える大きなタンクは、地下150Mから地下水を組み上げるためのもの。
東村山の住宅地の下に、カルシウムやマグネシウムを多く含む中硬水が流れているのだそう。
一升瓶の中は、お水8割・米2割。さらにお米を洗う、お米に水を吸わせるなど、あらゆる過程に水は必須であり、この良質で豊かな地下水があってこそ、豊島屋の酒造りは行えるのだとか。
日本酒の製造工程を教えていただきました。まずは精米されたお米を蒸す作業。
この日は蒸し米の作業はありませんでしたが、大きな機械を見せてもらいました。
蒸し米の作業がある時は、以下の写真の様子を見られるようです。
次に麹造りの部屋を見学し、酒母造りの部屋へ。
豊島屋酒造で使う酵母は4、5種類。全て中温速醸酒母という、簡易で安全に作れる醸造方法で造られます。
酒母は、蒸し米、水、麹に酵母を加えたもので、もろみの発酵を促す酵母を大量に培養したもの。「日本酒の母」ともいえる、酒造りの土台となるもので、 強い菌を作っているそうです。
酒母造りのお話を聞いた後は、仕込みの蔵へ移動。
身長よりもはるかに大きいタンクが並ぶ様は、壮観の一言!
毎年9月から4月にかけて大小のタンクを70本ほど仕込み、それを4クールに分けて酒造りを行うそうですが、この日はちょうど2クールめと3クールめの間の日。
残念ながら、タンクの中は空・・・タイミングが合えば、次の写真のような発酵の様子を見ることができるそうです。
豊島屋酒造の蔵は、もとの蔵の周囲を取り囲むように、新しく木造の建物を増築してあります。
古い蔵は築100年近いということで、眺めているだけで歴史を感じることができます
昭和30年代頃まで使用していた古い井戸も残っています。
どこの酒蔵も共通かと思いますが、蔵の中は暖房がありませんので、もし寒い時期に酒蔵見学の予約をされる方は、防寒対策はしっかりされることをおすすめします。
蔵見学の後は、敷地の入り口付近にある直売所「KAMOSHInoBA!」に移動し、6種類の日本酒と、そのまま飲んでも美味しいみりんを試飲させてもらいました。
1本ずつ説明していただいた後、各自で気になるお酒をいただきました。みなさん、もちろん全種類制覇!
お店には、明治神宮や神田明神の御神酒にもなっている「金婚」や、代表銘柄の一つ「屋守(おくのかみ)」他、その時々の限定酒などが並びます。奥に座れるスペースもありますので、ちょっと飲んでから・・・ということもできるそう。
最後に思い思いに買い物をして、帰路につきました。
酒蔵や神社で目にするこの大きな樽、中身が気になる方もいたのでは?
飾り用の樽には日本酒は入っていないそうで、軽々持ち上げることができました!
豊島屋酒造では、毎週土曜日に酒蔵見学を行っているそうです。ホームページ等で確認した上で、足を運んで見てください!
こちらはおまけ。
東村山駅からお越しになる方は、駅前にある志村けんさんの銅像もぜひご覧ください。
江戸時代から続く老舗酒蔵 豊島屋酒造
慶長元年に創業の東京最古の酒舗 豊島屋本店の酒造元です。創業者の名前を冠した純米酒「十右衛門」や水、米、酵母、原材料のすべてを東京産でまかなった吟醸酒「江戸酒王子」など多彩な日本酒を醸造しています。近年は、酒が生まれる酒蔵を人との縁をつなぐ場所にしたいと、夜の酒造見学や豊島フェスタなどのイベントを年間30余りも実施。酒造見学では、酒造りの工程に沿って蔵内を見学できます。
豊島屋酒造のお酒を楽しめる「豊島屋酒店」については、agataJapan.tokyoでもご紹介しています。
https://agatajapan.com/tokyo/eat/%e8%b1%8a%e5%b3%b6%e5%b1%8b%e9%85%92%e5%ba%97/
老舗通販.netで豊島屋本店のお酒をお買い求めいただけます。
https://shinisetsuhan.net/collections/toshimaya
動画でご覧になりたい方はこちら
動画「五つの奥義」シリーズ 【元祖“居酒屋”】日本酒の魅力を世界に発信し続ける!【豊島屋本店】