【2023年版 お中元マナー】贈る時期から贈る相手、渡し方、かけ紙まで

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【2023年版 お中元マナー】贈る時期から贈る相手、渡し方、かけ紙まで

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日ごろの感謝を伝える、夏の贈り物“お中元”。ありがとうの思いをしっかり届けるためにも、失礼のないようにしたいものです。マナーコンサルタントの西出ひろ子さんに、お中元を贈る時期や、おすすめの品物、逆にお中元には向かない品物など、最新のお中元マナーを伺いました。

お中元とは何?その由来とは?

お中元とは、日頃からお世話になっている人に感謝の気持ちを込めて贈るもの。その由来は、中国にあるといいます。
「お中元の由来は、中国から来ています。中国では一年の初めを“元”と呼び、一年の真ん中にあたる7月15日を“中元”と呼んでいました。これに、日本のお盆の時期に“御霊(みたま)祭り”として添え物を贈り合う習慣が一緒になって定着したのが、現在のお中元です」。(西出さん/以下同)。
また一度お中元を贈ったら、それ以降も毎年贈り続けるのが基本と言われていますが、その関係性はさまざまに変化することもあります。臨機応変に対応して良いでしょう。

地域によって違う、お中元を贈る時期

地域によってお中元を贈る時期が異なるので要注意です。
「関東では7月初旬(一説には6月下旬)から7月15日までに贈るのが一般的と言われていますが、地域によって違いがあります。それは、旧暦か新暦かの違いで、お中元はお盆に合わせるという考え方があるからです。大事なことは、贈る相手の地域の風習を知り、その地方、地域、家族の意向に合わせた贈り方をすることです。日頃からお互いにコミュニケーションをとり、先方の事情などを把握しておくことが理想です」。
ちなみに、以下が地域別のおおよそのお中元を贈る時期になりますので、参考にしてみてください。
※ただし、地域や地方ごとの慣習、考え方によって異なります<地域別>お中元を贈る時期の目安
●北海道:7月15日~8月15日ごろ(道内でも地域によって異なる)
●東北・北陸:7月1日~7月15日としている地域と、7月15日~8月15日としている地域に分かれる(近年は7月15日前後が増えている傾向)
●関東:6月下旬または7月初旬~7月15日
●東海:7月中旬~8月15日(近年は7月15日前後が増えている傾向)
●関西:7月16日~7月末としている地域と8月15日までとの地域もある
●中国・四国:7月中旬~8月15日
●九州:7月15日(または8月1日)~8月15日
●沖縄:旧暦の7月15日前後 (新暦では8月中旬頃)
このように地域差がありますが、贈る時期に迷ったら7月10日くらいから二十四節気の立秋(8月7日頃)までに届くように送れば問題ないでしょう。また、お中元を贈るのが遅くなってしまっても、心配はないといいます。
「たとえば、関東では7月15日までに贈ると言われていますが、諸事情あってその時期を過ぎてしまった場合は、かけ紙の表書きを“お中元”ではなく、“暑中御伺い“として贈ると良いですね。立秋(8月7日ごろ)を過ぎるなら、”残暑御伺い“として贈れば問題ありません」。

誰に贈ればいい? お中元を贈る相手とは

お中元は誰に贈ればいいのか、基準はあるのでしょうか。
「お中元は、日頃の感謝の気持ちを表すものですので、誰に贈るべきという明確な決まりはありません。親や親族など、日頃お世話になっている近しい人に贈るのが一般的です。マナーとして大切なのは家族や親族と話し合い、足並みを揃えることと考えます。例えば、義理の親については義理の兄弟姉妹たちと、義理の兄弟姉妹については自分のパートナーと相談しながら、コミュニケーションを取ることで感情的なトラブルを防ぐことができます。仕事関係者に対しては、職場の慣例に従いましょう。ただ、近年は虚礼廃止の考え方も浸透しています。そうならないように、お中元も『感謝の気持ち』を優先して、贈りたいと思う相手に贈ることが大切です」。
自分、もしくは相手が喪中のときはお中元を控えるべきでしょうか。
「お中元はお祝いごとではないので、先方や当方が喪中でも贈ってかまいません。しかし赤白の水引に抵抗を感じてしまうケースもありますから、贈る際はのしや水引は用いず、白無地の短冊か、白無地の棒書紙に表書きをする配慮があると素敵です。包装紙もシックな色合いにするとあなたの気持ちが伝わるでしょう。また、先方が喪中で消沈しているときは、時期をずらして“暑中御伺い”として贈るのも心配りです」。

お中元の金額の相場と品物選びのポイント

かけ紙、渡し方、添え状etc. お中元の贈り方マナー

お中元はずっと贈り続けるもの? やり取りを止める場合は?

お中元を贈り始めたら毎年続けることが基本とされていますが、さまざまな事情から止めざるを得ない状況になることも。その場合どのような気遣いが必要なのでしょうか。
「やり取りを止める場合、 “年賀状終い”のようにその旨をわざわざ伝えなくても問題ありません。しかし、一度お世話になり、お中元やお歳暮を贈った相手には、止めた後も年に一度の年賀状などのご挨拶は送り続けることをおすすめします」

令和のお中元マナー。「大切な方の笑顔が浮かんだら、お中元に限らず気持ちを届けて」

基本的なことですが、『マナーは決まり事ではない』と西出さんは言います。
「お互いがそれぞれ相手の立場に立ち、思いやることがマナーです。そうした気遣いがより関係性を強くしていくと思います。日頃お世話になっているからお中元を贈るという風習はお盆にも関係するため大切ですが、その時期などに縛られ気持ちが欠けてしまっては本末転倒ではないでしょうか。そうならないためにも、相手が好きなものを見つけたときや、旅先で特産物がおいしそうだったからという理由で贈り物をするのも素敵ですし、受け取る方にも喜ばれることでしょう」。
日頃の感謝や、“これからも変わらぬお付き合いをお願いします”という気持ちを込めて贈るお中元。喜んでほしい、贈りたいという素直な気持ちを大切に、相手との絆が深まるやり取りを目指しませんか。

●地域別「お中元のマナー」協力監修
北海道:マナーコーチ 似鳥陽子
東北・北陸:マナー講師 須藤悦子
東海:マナー講師 山田なつき
関西:マナーコーチ 佐原成人
中国・四国:マナーコンサルタント 川道映里
九州:マナー講師 山崎聡子
沖縄:マナーコンサルタント 新田純子
取材・文/手塚よしこ
イラスト/篠塚朋子

西出ひろ子さん

お話をお聞きしたのは…

マナーコンサルタント。相手の立場に立つ『真心マナー®』をモットーに活動。NHK大河ドラマや映画、CMなどにおける俳優やアスリート、タレントへのマナー指導及び出演の他、皇室関連のマナー取材も多数。書籍監修および執筆も100冊以上と多く、著者累計は100万部を突破。西出さんが伝えるノウハウは日常の生活や仕事で気軽に取り入れられつつも手応えを感じられるもので、納得度の高い内容が人気。
西出ひろ子さんの情報は公式サイト及び、Instagramにて随時更新中。

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