江戸屋

創業 享保3年(1718年)

旧街道沿いに立つ刷毛・ブラシの総合専門店

日本橋の旧日光街道沿いに建つ、アールデコの影響を感じる商店建築。国登録有形文化財となっている大正時代の建造物です。特徴的な白っぽい人造石洗い出し仕上げの外壁に掲げられた「江戸屋」の看板文字は、よく見ると漢字のはらいがすべて刷毛の先を模した形になっています。そう、ここは江戸時代から続くブラシと刷毛の専門店。古くは江戸城のふすまや障子を仕上げた刷毛づくりの技を、幅広い種類の刷毛やブラシづくりへと広げ、今に伝えています。

カラカラと気持ちの良い音を立てる引き戸を開けると、隅々まで掃き清められた店内に大から小までブラシ・刷毛類が並びます。歯ブラシ、靴ブラシ、洋服ブラシに、ヘアブラシ、メイキャップブラシ、さまざまな台所用品にはたき、ほうきといった掃除道具。普段意識していないだけで、実は私たちの生活はブラシや刷毛に大変お世話になっていることに気づかされます。

江戸屋の商品は天然素材にこだわりがあります。やさしく手になじむ天然木のハンドルに、目的にかなう獣毛を選び、ぴったりの長さや密度で植えつけていく職人の技。膨大な種類のブラシごとに専門の職人が仕上げていくのです。

使い心地のよさ、目的にかなった結果を出せる道具であることが支持する人を増やし、長年にわたり、使い手の声・要望に応える形でそれぞれのブラシが進化をしてきた結果なのでしょう。シューケア、ヘアメイク、クリーニング等、プロからのご指名買い、リピート買いが多いというのも納得です。相談をうけて、新しい素材や用途にあった商品を開発することもあるのだそう。

お子さんのヘアブラシを買いに来た子連れの女性、靴ブラシを探しに来た男性、自転車に乗って歯ブラシの替えを求めに来た近所の男性。訪れるお客さんの顔ぶれもさまざまです。

江戸屋で手に入るのは、きっとただの道具ではありません。手入れをしながら大切にものを扱う責任感や、身の回りを整える楽しさといった豊かな価値観なのです。

沿革

江戸幕府7代将軍家継の時代、初代利兵衛が将軍家お抱えの刷毛(はけ)師に任ぜられました。その後、享保3年(1718年)8代将軍吉宗の時代には、将軍家より「江戸屋」の屋号が与えられ、経師(きょうじ)刷毛、染色刷毛、白粉刷毛、塗装刷毛、人形刷毛、漆刷毛、木版刷毛といった江戸刷毛の専門店として開業します。明治時代からはデッキブラシや洋服ブラシ、ヘアブラシなど西洋にルーツを持つブラシ類を作り始め、現在に至るまで刷毛・ブラシの専門店として、法人向け、個人向けに多種多様な商品を作り、納めています。

お客様の要望に応えることを大切にしています

私たちのモットーは「誠実・良品・奉仕」。使い勝手や仕上がりをいかにお客様の理想に近づけるかというのが、私たちの仕事の本領です。目的にあった商品づくりはもちろんですが、時代にあわせた新しいニーズに応えることも心がけています。

注目のこの逸品

洋服ブラシ 手植え万能タイプ別誂

19,800円

繊維や織り目に入り込んだチリやホコリを落とし、コンディションを整える洋服ブラシ。毛先がYの字になった天然の猪毛をたっぷり使い、毛先の位置を調整しながら、二段植毛という植え方をしていくことで絶妙なブラッシングを可能にした商品です。カシミヤ、シルク、ウール、着物など、大切な衣類を守り、素材本来のつやや風合いを蘇らせます。

ヘアーブラシ6行植え S型 特級黒豚毛

7,150円

硬めのしっかりとした豚毛を植え込んだヘアーブラシ。豚毛をずらしあえて不均一な長さにすることで、抜群の髪通りを実現します。手のひらに当てて硬いかな?と言う人も多いそうですが、実際に使ってみると地肌への当たりが絶妙でなんとも気持ち良い品です。油分が髪全体に行きわたり、つや良く仕上がります。

フェイスブラシ

4,400円

山羊毛でつくられたフェイスブラシはあたりがソフトでまとまりがよく、うっとりするような肌触り。それぞれの用途に合わせて選び抜かれた獣毛を使ったアイメイク用ブラシ、リップブラシとあわせ、プロからの指名も多いそう。ブラシの種類は違えども、将軍家の刷毛師として江戸時代から化粧刷毛をつくってきた伝統を肌で感じることができる逸品です。

スポット概要

住所東京都中央区日本橋大伝馬町2-16
電話03-3664-5671
営業時間9:00〜17:00
定休日土日祝
支払い方法現金・クレジットカード
外部リンク公式ホームページ
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  12. 高嶋家

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