萬年堂本店

創業 元和3年(1617年)

小豆の風味が豊かに香る、手間暇かけた自家製あんこ

2022年9月に喫茶も併設した新店舗が銀座7丁目にオープンしました。大通りから一歩入った静かな場所にあるビルの1F。お菓子を買うだけでなく、ここでしかいただけない限定のメニューとお抹茶で、ほっと一息できるお店です。

萬年堂本店のお菓子の中でも一際目を引くのが鮮やかな化粧箱に詰められたお赤飯のような見た目のお菓子「御目出糖」。元禄より家伝の高麗餅を明治中頃に御祝儀菓子としてアレンジしたもので、現在に至るまで愛され続けています。

喫茶では蒸籠で蒸した温かい「御目出糖」をいただけます。また、煉りたての「あん蕨餅」や季節の生菓子。これらの3つのお菓子から1つを選び、それにお抹茶とほうじ茶、干菓子がついたセットメニューとなっています(1,650円〜1,980円)。

400年以上の歴史がある萬年堂の暖簾を守っているのが、13代目となる樋口喜之さん。浅草橋にある工場で、もう1人の職人とパート従業員、合わせて5名ほどの少人数体制で全ての和菓子をつくっています。子どもの頃から、住まいの隣にあった工場にふらっと遊びに行き、職人達の手仕事を見ているのが好きだったと話してくださいました。そんな樋口さんが和菓子づくりの中で大事にしているのは「あんこ」だそうです。

「萬年堂の和菓子の特徴は、手間と時間をじっくりかけて自社で製造しているあんこにあります。萬年堂のあんこは、小豆の皮の渋味を含んだ煮汁を捨てずにじっくり煮込んだ『渋切らず餡』。小豆そのものの味と香りが濃厚に残っています」(樋口さん)

確かに、萬年堂のあんこを使ったお菓子はどれも小豆の味わいと風味が強く感じられる仕上がり。どこか懐かしいような素朴な味わいの渋切らず餡は、「御目出糖」にも使われています。

「コロナ禍で一時は売り上げの激減を経験しましたが、最近では以前よりもご自身やご家族が自宅で楽しむために気軽に和菓子を購入してくださるお客様がとても増えたと感じています。今後もさまざまな困難はあるかと思いますが、お客様が喜んでくださるお菓子をつくり続けていきたいです」

沿革

元和3年(1617年)、京都寺町三条にて創業。当時は「亀屋和泉」を名乗り、天皇家や寺社等にお菓子や料理の仕出しを行っていましたが、元禄の頃より高麗餅(御目出糖の原型)をつくり始め、お菓子一筋に。明治5年、遷都に伴い東京八重洲北槇町に移転し「亀屋和泉萬年堂本店」の看板を掲げて営業を始めました。明治中頃に生まれたのが、高麗餅を赤飯に見立てた「御目出糖」です。これは現在まで続く看板商品に。その後、銀座に喫茶を併設した店を出すも、震災、戦災で一度は全ての店舗を失います。そんな時も、自宅の庭で焚き火を焚いてあんこを練り、お菓子づくりを継続。銀座コア1Fで営業してきた銀座店が2022年9月に移転し、喫茶を併設した新店舗としてオープンしました。

和菓子ならではの華やかな見た目もお楽しみください

伝統的な和菓子といっても、食べ方に特別な決まりなどありません。和菓子は見た目の華やかさや美しさも特徴のひとつ。まずは見た目がかわいいと思うものを選んでいただき、ご自分だけのお気に入りを見つけてください。

注目のこの逸品

御目出糖(おめでとう)

6個入り 1,858円

お赤飯のような見た目とネーミングから、結婚式の引き出物やさまざまなお祝いごとに用いられることの多い萬年堂本店の定番のお菓子。小豆餡に米粉や餅粉を混ぜてそぼろ状にし、大納言の蜜漬けを上に散らして蒸し上げています。芳醇な小豆の風味と控えめな甘さが特徴的で、ふんわりもっちりとした食感が楽しめます。

百果(ひゃっか)

1本 1,296円

羊羹の中にドライフルーツやナッツ、甘納豆などがたっぷりと入っています。「ドライフルーツ羊羹/黒糖ナッツ羊羹/焙じ茶甘納豆羊羹/黒胡椒」の定番4種に加え、シーズンごとに変わる「季節の百果」も用意されています。カットした断面が美しく、目でも楽しめる羊羹です。

喜のつゆ(よしのつゆ)

1個 162円

黒蜜をかけていただくわらび餅は、蜜やきな粉がこぼれやすいという声を反映し、食べやすいわらび餅として考案した一品。「喜のつゆ」という名前は代々当主の名に「喜」の字が入っていることと夜露を思わせる食感から。きな粉をまぶしたわらび餅の中には、黒糖の蜜を吉野本葛でつるんと固めた吉野羹がたっぷり入っています。個包装なので包みを広げてそのまま食べられます。

スポット概要

住所東京都中央区銀座7-13-21 1F
電話03-6264-2660
営業時間11:00〜18:00(喫茶は12:00〜17:00)
定休日元日
支払い方法現金・クレジットカード・電子マネー
外部リンク公式ホームページ
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