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いせ源|創業1830年、東京唯一のあんこう鍋を七代目が語る【動画】

東京・神田須田町に、都内でただ一軒のあんこう料理専門店があります。天保元年(1830年)創業のいせ源です。冬になると店先には「あんこう鍋」の文字が並び、昭和5年(1930年)築の木造建築の二階座敷には湯気が立ちます。YouTubeチャンネル「日本の老舗」の【五つの奥義】シリーズでは、七代にわたって秘伝の割下を受け継いできたご当主に、あんこうという難しい魚と向き合い続ける理由をうかがいました。

動画は9分51秒。2023年8月5日公開、ナレーションはセイン・カミュさんです。

動画の見どころ

  • 創業はどじょう屋。あんこう専門店になったのは四代目の代だったという意外な出発点
  • 味噌味が主流だったあんこう鍋を、神田の人の好みに合わせて醤油仕立てに変えた判断
  • 青森から届く「活あんこう」を、水揚げ後にどう扱えば旨味が引き出せるのか
  • 「味の八割は取り方と作り方、レシピは二割」というご当主の言葉
  • あんこうを一尾まるごと使い切り、無駄を出さないという店の姿勢

いせ源とは——創業は何年で、いまは何代目か

創業は天保元年(1830年)。初代・立川庄蔵が中橋広小路(現在の京橋3丁目付近)で「いせ庄」というどじょう屋を開いたのが始まりです。二代目・立川源四郎が神田連雀町へ店を移し、店名も「いせ源」へと改めました。大正時代、四代目・政蔵の代にさまざまな鍋料理のなかであんこう鍋がとりわけ人気を集めたことから、あんこう料理専門店へと舵を切り、今日に続いています。現在のご当主は七代目。門外不出の秘伝の割下は、昆布とかつおのだしに醤油を合わせたもので、代々の店主だけに受け継がれてきました。

店の建物は昭和5年(1930年)に建てられた木造三階建て。東京大空襲の被害を免れ、東京都選定歴史的建造物になっています。神田須田町一帯は戦災をまぬがれた一角で、いせ源のほかにも老舗が軒を連ね、東京でもっとも「江戸」の空気が残る町並みのひとつとして知られています。

あんこうという魚——なぜ吊るして捌くのか

あんこうは体の八割以上が水分で、身が柔らかくぬめりも強いため、まな板の上では形が定まりません。そこで生まれたのが吊るし切りです。下あごにフックをかけて魚体を吊り、口から水を流し込んで胃をふくらませ、胴体に張りが出たところで解体していきます。江戸時代の本草書『本朝食鑑』にも、下唇に縄を通して梁に懸けると記された、古い技法です。

あんこうは捨てるところがほとんどない魚で、柳肉(身肉・頬肉)、皮、水袋(胃)、キモ(肝臓)、ヌノ(卵巣)、えら、トモ(ひれ)の七部位を「七つ道具」と呼びます。部位ごとに味も歯ごたえもまったく違い、一尾で何種類もの食感が楽しめるのがあんこう料理の面白さです。旬は産卵に向けて栄養を蓄える11月から2月ごろ。江戸時代には「三鳥二魚」と呼ばれる五大珍味のひとつに数えられた高級食材でした。いせ源が一尾を余さず使い切ることにこだわるのは、この魚の成り立ちそのものに理由があります。

名物「あんこう鍋」

看板料理のあんこう鍋は1人前3,500円〜。身とあん肝のほか、皮、ひれ、卵巣、えらまで丁寧に下ごしらえしたあんこうを余さず味わえます。秘伝の醤油だしが、淡白でクセのないあんこうの奥行きを引き出し、ウドやミツバといった相性のよい野菜もたっぷり。あんこう鍋を組み込んだコース料理も複数用意されています。夏場には、うなぎの蒲焼や鮎の塩焼きなど旬の魚料理が並びます。

買う・訪ねる

自宅であんこう鍋を試したい方は、老舗通販.netのいせ源のページから取り寄せができます。お店の詳しい沿革や店内の様子は、agataJapan.tokyoの老舗ページにまとめています。

営業情報はagataJapan.tokyoの老舗ページおよび公式サイトの記載にもとづくもので、2026年9月26日に確認しました。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイトでご確認ください。

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この動画は、100年以上続く日本の老舗の当主に「老舗を老舗たらしめる五つの奥義」を語ってもらうYouTubeチャンネル「日本の老舗」のシリーズです。ほかの老舗の回は、動画で見る日本の老舗からまとめてご覧いただけます。

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