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清月堂本店|創業1907年、銀座のおとし文を四代目が語る【動画】

銀座7丁目から築地5丁目へ抜ける中央市場通りに、1907年(明治40年)創業の和菓子店「清月堂本店」があります。代々で一つの菓子を受け継ぐのではなく、各代が自分の菓子を持つ——「一代一菓」という心得を守ってきた店です。四代目当主の水原康晴さんが、その考え方と、自身の代表菓子となった「あいさつ最中」の生まれ方を語っています。

動画はYouTubeチャンネル「日本の老舗」およびagataJapanが配信するご当主インタビュー番組「伝統はイノベーションの連続である」(CICライブ)の一本で、2021年5月21日に公開されました。

清月堂本店 4代目当主 水原康晴氏(CICライブ/46分15秒)

動画の見どころ

この回には章立てのタイムスタンプが付いていないため、話題の並びを目次として整理しました。

  • 1907年(明治40年)、水原嘉兵衛氏が、かつて京橋木挽町と呼ばれたこの地で創業
  • 初代は鹿児島から「何かを始めたい」と上京し、親戚の助言で日本橋小網町の和菓子屋に入って修業した
  • 屋号「清月堂」は、創業地の近くにかけられた橋から見える美しい月の情景に由来するという話
  • 代々で一つの菓子を受け継ぐのではなく、各代が自分の菓子を持つ「一代一菓」の心得
  • 初代・嘉兵衛氏は水羊羹や葛桜などの生菓子、二代目・清一氏は干菓子と半生菓子の詰合せ「江戸好み」、三代目・正一朗氏は卵餡の時雨菓子「おとし文」、四代目・康晴さんは「あいさつ最中」
  • 創業110年(2017年)に際し、清月堂の歴史と大事にしてきたことを関係者にあらためて聞き取り、それをもとに「あいさつ最中」をつくった経緯
  • 「魅せる和菓子も大切だが、やはり和菓子は食べるもの。食べるための和菓子をより大切にしていきたい」という初代の言葉
  • 店頭に並ぶ菓子は、移り変わる好みに合わせて味や食感に少しずつ変化を加えているという話

清月堂本店とは — 創業は何年で、いま何代目か

創業は1907年(明治40年)。現在の当主は四代目の水原康晴さんです。創業年は、agataJapanの清月堂本店の老舗ページの「創業 明治40年(1907年)」という記載と、四代目が語る「創業110年(2017年)」という言い方が整合します。明治40年は西暦1907年にあたり、1907年に110年を足すと2017年になります(2026年10月4日確認)。

創業地は、かつて京橋木挽町と呼ばれた一帯。現在の店は銀座7丁目にあり、110年以上この地域で菓子をつくってきました。

沿革 — 路面店から百貨店、そして喫茶へ

1907年(明治40年)の創業後、1926年(大正15年)に品川駅前へ路面店を開店。1934年(昭和9年)には旧宮内省の御用を承りました。戦後は1951年(昭和26年)の渋谷東横のれん街、1955年(昭和30年)の大丸東京店への出店を皮切りに、各百貨店へ販売店を広げます。1958年(昭和33年)には数寄屋橋ショッピングセンターに喫茶を開きました。喫茶は現在、高島屋横浜店・京王新宿店・松坂屋上野店の3店舗です。

和暦と西暦の対応を確かめると、大正15年=1926年、昭和9年=1934年、昭和26年=1951年、昭和30年=1955年、昭和33年=1958年で、いずれも食い違いはありません(2026年10月4日確認)。

「一代一菓」と銀座 — 業種と地域の背景

和菓子の老舗では、創業時の銘菓を代々守ることが看板になる店が多くあります。清月堂本店の「一代一菓」はその逆で、各代が自分の代表菓子をつくるという考え方です。初代の生菓子、二代目の詰合せ、三代目の蒸し菓子、四代目の最中と、代ごとに違う形の菓子が並ぶのは、この心得の結果といえます。守るものを「一つの菓子」ではなく「新しい菓子をつくり続けること」に置いた形です。

店のある銀座は、1872年(明治5年)の火災のあとに煉瓦街として整備された街で、以降、百貨店と専門店が集まる商業地になりました。清月堂本店の沿革にある、戦後の百貨店のれん街への出店や数寄屋橋での喫茶開業は、この街の歩みと重なります。和菓子店が百貨店の「のれん街」に出店して販路を広げたのは、戦後の東京の和菓子業界に共通する動きでした。

看板の「おとし文」は蒸し菓子です。中央区観光協会の店舗情報によれば、岩手産の卵を使った黄味あんを、北海道産小豆のあんで包んでいます(2026年10月4日確認)。卵黄を加えた黄味あんを小豆あんで包むという二層の構成が、ほろほろと溶ける口当たりをつくっています。

名物と商品 — 何が看板か

  • おとし文:三代目・正一朗氏が生み出した卵餡の時雨菓子。黄色い満月を思わせる卵餡の上品な甘さと、ほろほろと溶ける食感が特徴。5個入756円(老舗ページ掲載時点)
  • あいさつ最中:四代目・康晴さんが「人との繋がりを大切にしたい」という思いから開発。ハート型の皮に握手のデザインが施され、北海道産「豊海大納言小豆」を使う。2個入454円(老舗ページ掲載時点)
  • 江戸好み:二代目・清一氏による、干菓子と半生菓子の詰合せ
  • 水羊羹・葛桜などの生菓子:初代・嘉兵衛氏の代表菓子の系譜
  • よもの峰:中央区観光協会が四代目による菓子として紹介している品

四代目は動画のなかで「思いが伝わるお菓子を丁寧につくり続けたい」と語っています。「あいさつ最中」は、創業110年を機に関係者から清月堂の歴史と大事にしてきたことを聞き取り、それをもとにつくられた菓子でした。

買う・訪ねる

本店は東京都中央区銀座7-16-15 清月堂本店ビル1F、電話は03-3541-5588です。1階の菓子売店の営業時間は平日9:30〜19:00、土曜・祝日10:00〜17:00で、日曜が定休日です(2026年10月4日、公式サイトの銀座本店ページで確認)。

老舗フェスティバル2026は10月3日に開催されました

agataJapanが主催する「老舗フェスティバル2026」は、2026年10月3日(土)10:00〜18:00、東京・日本橋の福徳の森と仲通り周辺(東京都中央区日本橋室町2-5-10)で開催されました。全国の老舗と「ご当地」の生産者が集まり、奉納能や老舗サミット、名店コラボなどの企画が並びました。

2026年の開催は終了しています。当日の出展者や企画の詳細、次回の開催情報は老舗フェスティバル2026の特設ページでご覧いただけます。

100年続く老舗の品を、お取り寄せで

「老舗通販.net」は、3代100年以上続く老舗だけが参加する通販サイトです。2010年の開設以来、全国の老舗の品を扱ってきました。遠方でお店に足を運べない方も、ここから取り寄せられます。

老舗通販.net で老舗の品を探す(清月堂本店の商品ページ)

動画で見る日本の老舗

この回は、YouTubeチャンネル「日本の老舗」およびagataJapanが配信するご当主インタビュー番組「伝統はイノベーションの連続である」(CICライブ)の一本です。3代100年続いてきた老舗に、伝統と革新、家訓など普段あまり語られてこなかったことを聞く構成になっています。

ほかの老舗の回は、連載「動画で見る日本の老舗」の一覧からご覧いただけます。

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