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吉野屋商店|創業1854年、東京唯一の手描き江戸提灯を語る【動画】

神田祭で町会の神輿を彩る提灯、靖国神社みたままつりに並ぶ提灯、建て替えられた歌舞伎座の「木挽町広場」を飾る鳳凰紋の大提灯。これらを手がけているのが、安政元年(1854年)創業の吉野屋商店です。注文に応じた文字や紋を下書きなしに手で描き入れる「江戸提灯」の技術は、東京ではもうこの一軒にしか残っていません。YouTubeチャンネル「日本の老舗」の2本の動画から、170年続く提灯屋の仕事を紹介します。

動画①【五つの奥義】日本の祭りを灯す!「江戸提灯」の世界!

13分50秒。2023年7月20日公開、ナレーションはセイン・カミュさんです。

  • 提灯はかつて生活必需品だったという出発点から、いまの提灯の役割へ
  • 一つひとつ職人が手描きで仕上げる工程
  • コロナ禍で祭りが止まり、復活とともに需要が戻ってきた経緯
  • 「日本の文化を灯し続ける」という言葉の意味

動画②ご当主インタビュー「伝統はイノベーションの連続である」

31分35秒。2022年11月4日公開。CICライブの対談シリーズで、吉野屋商店の広報・営業を担う吉野由衣子さんが、伝統と革新、家訓について30分にわたって語ります。動画①より踏み込んだ経営の話が聞けるのはこちらです。

吉野屋商店とは——創業は何年で、何を作っているのか

創業は安政元年(1854年)。現在と同じ神田の地で、提灯・装飾品の卸問屋「吉野屋商店」として暖簾を掲げました。古くは祝勝祝いの提灯行列や花電車、立太子礼といった祝い事の提灯を手がけ、いまも全国各地の祭礼提灯、盆提灯、業務用提灯など、あらゆる手描き提灯を制作しています。ご当主は七代目・吉野喜一さん。動画②に登場する吉野由衣子さんは、その長女で広報・営業を担当しています。

手提げ提灯が生まれたのは17世紀の中ごろ。竹と紙でできているため軽く、畳めるポータブルな灯りとして重宝されました。携帯照明としての役目は電灯に譲りましたが、いまも神社仏閣、日本料理店の軒先、伝統芸能の舞台や劇場で活躍しています。

「江戸提灯」の技——文字をあえて歪ませて描く

吉野屋商店の提灯を特徴づけるのは、遠くからでも読みやすいよう整えられた、すっきりと勢いのある「江戸文字」です。どんな書体の注文にもたいてい応えられるといいますが、看板書体はこの江戸文字。そして下書きなしに文字を入れていきます。

もう一つの工夫が、あえて上下のバランスを歪ませて描くこと。提灯は吊られて、見る人は下から見上げます。紙面上で均等に描いた文字は、見上げると上が詰まって見えてしまう。そこで実際の見え方が均等になるよう、描く段階で意図的に歪ませるのです。鳳凰紋の大提灯を作るときは、アトリエの天井に提灯を吊り下げ、「ぶんまわし」と呼ばれる和製コンパスであたりを取ってから意匠をあしらったといいます。

祭りと提灯——神田という土地の背景

店のある神田佐久間町は、秋葉原駅の東側にあたる一帯です。この神田で行われる神田祭は、山王祭・深川祭と並ぶ江戸三大祭のひとつで、江戸時代には将軍が上覧したことから「天下祭」とも呼ばれました。祭りの中心にあるのは各町会の神輿であり、その神輿と町を彩るのが提灯です。祭礼提灯は毎年新しく仕立て直されるものも多く、祭りが続く限り提灯屋の仕事も続きます。逆に言えば、祭りが止まれば仕事も止まる。動画①で語られるコロナ禍の話は、提灯という道具が地域の行事と分かちがたく結びついていることを示しています。

近年はアニメのキャラクターを描いた企画提灯や、千代田区と連携した子ども向けワークショップなど、日常に提灯を近づける試みにも積極的です。

名物・買える提灯

  • 中太弓張(15,000円〜):直径13cm・高さ50cmほどの円筒型。弓と呼ばれるフックが付き、祭礼や贈答品として親しまれています。職人の手描きで名入れすれば唯一無二の一品に。藤巻の取っ手やろうそく型LEDライトなどのオプションも選べます
  • 3号ミニ(3,500円〜):直径12cm・高さ26.5cm。赤ちゃんのお七夜の名入れや初節句の飾り、記念撮影の小道具として長く楽しめます
  • 1号ミニ(2,500円〜):直径7.5cm・高さ17.5cmの手のひらサイズ。名入れしてパーティの席札代わりにし、そのままお土産にもできます

いずれも手描きのため、数量によりますが注文後1〜3週間ほどが納品の目安です。

買う・訪ねる

営業情報はagataJapan.tokyoの老舗ページの記載にもとづくもので、2026年9月26日に確認しました。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイトでご確認ください。

老舗フェスティバル2026で会える

スターマーク株式会社(老舗フェスティバル実行委員会)が主催する「老舗フェスティバル2026 by agataJapan」は、2026年10月3日(土)に東京・日本橋で開催されます。全国の老舗の逸品が並ぶ「老舗・ご当地マルシェ」、当主が登壇する「老舗サミット」、全国の酒蔵による日本酒の飲み比べコーナーなど、老舗の技と味にまとめて触れられる一日です。

YouTubeチャンネル「日本の老舗」について

この動画は、100年以上続く日本の老舗の当主に「老舗を老舗たらしめる五つの奥義」を語ってもらうYouTubeチャンネル「日本の老舗」のシリーズです。ほかの老舗の回は、動画で見る日本の老舗からまとめてご覧いただけます。

老舗の魅力を伝える企画・制作のご相談

スターマーク株式会社は、老舗の取材・動画制作・EC・イベントを一貫して手がけています。自社の歴史や技術をどう伝えるか、どう売るかでお悩みの方は、スターマークのお問合せフォームからお気軽にご相談ください。

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