浅草のランドマーク・雷門の目の前、雷門通りを挟んだはす向かいに龍昇亭西むらがあります。安政元年(1854年)に上生菓子店として創業し、以来170年あまり、同じ雷門前で店を営んできました。看板商品は初代が考案した「栗むし羊かん」。“元祖”と呼ばれ、いまなお不動の人気を誇ります。
YouTubeチャンネル「日本の老舗」の【五つの奥義】シリーズでは、5代目ご当主の西村淳さんが、素材へのこだわりと、浅草という土地で店を続けることの意味を語っています。動画とあわせて、蒸し羊羹という和菓子の背景と店の沿革を整理しました。
公開日:2024年3月6日/再生時間:11分59秒
動画の見どころ
- “元祖”栗むし羊かんの製法——小麦粉とこしあんを練った生地に、蜜を含んだ栗の甘露煮をのせて蒸しあげる
- 初代から受け継いだレシピを「少しずつアップデートする」という考え方
- その日の天気や原料によって変わる生地の表情を、職人がどう見極めるのか
- 「機械ではなく人の手で」「水菓子のように季節を感じる味を」という店の信条
- コロナ禍で苦労した経験を通じて考えた、地元に貢献し続けることの意味
- 老舗を守る秘訣を「周りの商店の皆さんとお客様の支えがあってこそ」と語る理由
※この回の概要欄には章立てのタイムスタンプがないため、見どころを箇条書きで示しています。
龍昇亭西むらとは——創業は何年か
創業は安政元年(1854年)。もとは江戸末期に浅草寺の門前町で茶屋として始まりました。文政12年(1829年)に歌川広重が描いた「雷門前図」には、すでに茶屋の姿があると伝えられています。初代が考案した「栗むし羊かん」が人気となり、安政元年に上生菓子店として創業。以来、創業当初と変わらず雷門前で店を営んでいます。
屋号の「龍昇亭」は、代々「金龍山 浅草寺」の御供を引き受けていることに由来します。こしあんを薄皮で包んだ桃山を雷門の大提灯にかたどった「金龍」など、浅草寺にゆかりのある品も多く、毎月18日の観音様の縁日に合わせた菓子も用意されています。現在の当主は5代目・西村淳さんです。(出典:agataJapan.tokyo「龍昇亭西むら」および動画概要欄、2026年9月27日確認)
「代々通ってくださる方が多く、ご常連がベビーカーで新たな家族を連れていらっしゃるのは老舗の喜びです」と西村さん。自身も浅草で周りの人々に可愛がられて育ち、自然と店を守っていこうと考えるようになったと語っています。
蒸し羊羹とは何か——練り羊羹との違い
羊羹のルーツは中国大陸の「羊の羹(あつもの)」、つまり羊肉を煮たスープでした。禅僧によって日本に伝わると、肉を使わない精進料理として小豆や粉類でつくられるようになります。
現在の羊羹は大きく二つに分かれます。蒸し羊羹は小豆餡に小麦粉や葛粉を加えて蒸し固めたもの。練り羊羹は寒天を多く使ってしっかり固めたものです。寒天は1657年に発見され、18世紀後半に摂津寒天が登場して生産量が増えると、練り羊羹が全国に広まりました。つまり蒸し羊羹のほうが古い系譜にあたります。栗を使う羊羹には、蒸した栗を混ぜるタイプと、栗そのものをすり潰して餡とするタイプがあります。(出典:Wikipedia「羊羹」、2026年9月27日確認)
龍昇亭西むらの「栗むし羊かん」は、小麦粉とこしあんを練った生地に栗の甘露煮をのせて蒸しあげる、前者の系譜。甘さ控えめで、むっちりした食感となめらかな舌触りが評判です。
何が名物か——栗むし羊かんと季節の菓子
- 栗むし羊かん(1,080円)……十勝産のあずきを使用。昔ながらのレシピを守り、ぎっしり贅沢に栗がのる。日持ちするので手土産にも
- 金龍……こしあんを薄皮で包んだ桃山を、雷門の大提灯にかたどった菓子。ひとつでボリュームたっぷり
- 東京かすていら……長崎カステラよりも小麦粉を多く使用した素朴な味わい
- 羽衣……ブッセにあんずジャムやチーズバターをサンドした洋風の一品
- 懐中しるこ……お湯を注ぐだけで老舗の味が楽しめる
- 季節の限定菓子……冬はどら焼きに雪の結晶の焼印、花まつりには限定菓子「いただき」など
アニメなどの流行りものを練り切りで表現してSNSで発信し、話題になったこともあります。伝統を守りながら遊び心をもって新しい菓子づくりに挑んでいることが、長く愛されている理由なのでしょう。(価格はagataJapan.tokyo掲載時点のもの。2026年9月27日確認)
買う・訪ねる
- 老舗通販.net:龍昇亭西むらの商品一覧(栗むし羊かん/ご進物2本入り・3本入り)
- 本店:東京都台東区雷門2-18-11/電話03-3841-0665/営業9:30〜18:30/定休日 火曜(不定休あり、SNSで告知)
- 公式サイト:龍昇亭西むら
- agataJapan.tokyoの紹介ページ:龍昇亭西むら
- エリアで探す:東京都の老舗
※営業情報はagataJapan.tokyo掲載時点のものです(2026年9月27日確認)。不定休があるため、ご来店前に公式SNSでご確認ください。
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- チケット・特設ページ:老舗通販.net 老舗フェスティバル2026特設ページ
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YouTubeチャンネル「日本の老舗」
この動画を公開しているYouTubeチャンネル「日本の老舗」では、創業100年を超える老舗の当主に、老舗を老舗たらしめる「五つの奥義」を語ってもらうインタビューシリーズを配信しています。ほかの回は動画で見る日本の老舗からご覧ください。
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