塩瀬総本家 本店

貞和5年(1349年)

昔ながらの製法で丁寧につくられる志ほせ饅頭

中央区明石町に店舗を構える「塩瀬総本家 本店」。同店の看板商品である「志ほせ饅頭」は、日本の饅頭の元祖として知られています(※)。

創業者である林淨因は、肉食ができない禅宗の僧侶のために、中国の「マントゥ」をヒントに小豆の餡を皮に包んで蒸したものを提供。この饅頭の元祖が、小豆を好んで食べていた日本人の口に合い、上流階級の人々の間で広まりました。饅頭を大層気に入った後村上天皇からは宮女を賜り、その御礼に紅白饅頭を諸方に贈ったことから、お祝い事に紅白饅頭を贈る習慣が生まれたと言われています。

その後も、後土御門天皇より菊紋の次に格が高い「五七の桐」の御紋を拝領、後水尾天皇より「塩瀬山城大掾」の名を許される等、一商家としては異例の厚遇を賜るほど愛されてきました。店内にある「日本第一番本饅頭所」の大きな看板は、8代室町将軍の足利義政より授かったもの。塩瀬総本家こそが饅頭の最高峰であることを示しています。

創業当時、その革新的な味が感動を呼び、皇族と将軍に重宝されてきた「塩瀬総本家」の饅頭。現在に至るまで根強く支持されているのは、職人が一つひとつ丁寧につくり上げているからこそです。

「職人は30年以上続けてやっと一人前」と話すのは、35代目当主の川島一世さん。もちもちふっくらとした皮は山芋をこねてつくりますが、大和芋をむいて摩り下ろすところから全て職人による手作業。機械化が進んでいる和菓子業界にあって、創業時からの製法にこだわるのには理由があります。

「塩瀬総本家は、最初にあんこをつくり、次に小麦の饅頭、そして薯蕷(じょうよ)饅頭と、饅頭のイノベーションを3回おこしているんです。和菓子のルーツとも言えるお店だからこそ、原点を変えないようにしています」

饅頭に限らず、全ての和菓子において「お客様の期待を裏切るようなことはしない」というのが、塩瀬総本家のモットー。例えば大福は、その日の朝にもち米を水につけて餅をつくため、賞味期限は当日。「これこそが本物」と胸を張って言い切れる製法の商品だけが店頭に並びます。

最近では、「志ほせ饅頭」にオリジナルの写真やロゴマークのプリントを施すサービスも開始。結婚式の引き出物や卒園・卒業の贈り物、企業のイベントで重宝されているそう。670年以上前に紅白饅頭の文化を生んだ「塩瀬総本家」では、和菓子が特別な記念日を彩れるように、今も変わらず創意工夫を続けています。

※饅頭の起源には諸説あります。

沿革

貞和5年(1349年)、「塩瀬総本家」の初代である中国人の林淨因が奈良で創業。応仁の乱から逃れるため三河国設楽郡塩瀬村に住んだ際、姓を「塩瀬」に改名。その後、京都に居を構えると、名だたる戦国武将からも愛されて大繁盛。江戸幕府の開府とともに江戸に移り、幕府御用として江戸城に献上するための和菓子づくりを始めます。明治には御菓子処として初めて宮内省御用を承り、戦後より店頭での販売を開始し、一般に「塩瀬総本家」の味が浸透していきました。

670年前から変わらず本物の和菓子を提供しています

饅頭、羊羹、焼菓子と、「塩瀬総本家」の商品には全て日本のお菓子の歴史に関わるストーリーがあります。この長い歴史の中でつくり上げられてきた塩瀬の味を今後も守り、「塩瀬に行けば間違いない」というお客様の期待に応えていければと考えています。ぜひ塩瀬総本家にお越しいただき、本物の和菓子の味をご堪能ください。

注目のこの逸品

志ほせ饅頭(9個入)

1,296円(税込)

塩瀬総本家の看板商品。饅頭の味を決めるとも言われる小豆は、雑味がなく風味が良い十勝平野の音更町産を使用。また砂糖も、さっぱりとした飽きのこない後味を感じられるよう、グラニュー糖ではなくざらめを使用するこだわり。

本饅頭(4個入)

1,728円(税込)

徳川家康が長篠の合戦へ出陣する際、7代目・林宗二が献上したとされる由緒ある和菓子。本饅頭を兜に盛って戦勝を祈願したことから、「兜饅頭」とも呼ばれています。ごく薄い皮で大納言入りの小豆餡をたっぷり包む饅頭は、まさに職人技。

上生菓子・季節饅頭

432円〜(税込)

月に1度、季節に合わせた上生菓子と季節饅頭を5種類ほど販売。季節や時世に沿って会長自らデザインと命名を行うこだわりです。また、依頼を受けてコンセプトやデザインから上生菓子を作れるオーダーサービスも人気があり、ゼロから創作できる知識や技術を有するのは「東京では塩瀬総本家のみ」と言われています。

スポット概要

住所東京都中央区明石町7-14
電話03-6264-2550
営業時間9:00~19:00
定休日日曜・祝日
支払い方法現金・クレジットカード(AMERICAN EXPRESS、JCB)
外部リンク公式ホームページ
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