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うぶけや|創業1783年、切れすぎる刃物を八代目が語る【動画】

東京・日本橋人形町のうぶけやは、天明3年(1783年)創業の打刃物店です。店名の由来は、初代のつくる刃物が「うぶ毛でも剃れる・切れる・抜ける」と評判をとったこと。包丁、鋏、毛抜き——どれも日常の道具でありながら、切れ味が一線を越えると道具は別のものになります。動画「五つの奥義」では、八代目ご当主の矢崎豊さんが、その一線をどう守っているかを語ります。

動画①の見どころ

全編11分39秒。概要欄の章立てに沿って、五つの奥義を追えます。

  • 03:07 奥義一、切れ味は指で決める——仕上がりを判断するのは計測器ではなく職人の指先。
  • 04:56 奥義二、切れ味は毛でわかる——店名の由来そのものを、いまも確かめ方として使っている。
  • 06:24 奥義三、重みだけで切る——力を入れずに刃の重さだけで切れる状態が基準。
  • 08:41 奥義四、光が消えれば抜ける——毛抜きの噛み合わせを、隙間から漏れる光の有無で見る。
  • 10:08 奥義五、当たり前を続ける——特別なことをしない。それを二百四十年続けることの意味。

動画② 【江戸東京ブランド巡り 第7回】研ぎの様子と、刃物のメンテナンスのコツ

【江戸東京ブランド巡りー江戸のスゴ技、うまいもの教えます】第7回 うぶけや 八代当主 矢崎豊/再生時間:29分22秒/公開:2022年6月17日

この動画は、一般社団法人江戸東京ブランド協会が主催し、東京都が後援、スターマーク株式会社が企画したシリーズ「江戸東京ブランド巡り——江戸のスゴ技、うまいもの教えます」の一本です(日本橋のコミュニティ「日本橋LOOP」のアクティビティとしてオンラインで配信されました)。江戸開府から400年以上の歴史を持つ「江戸東京」には、歴史に裏打ちされた工芸や匠の技、食文化が数多くありますが、後継者不足や発信力不足から衰退が危惧されています。100年後の未来を見据えて設立された江戸東京ブランド協会の「老舗の旦那衆」が、知られていないすごい技と、知って嬉しいうまいものを自ら語るという企画です。

シリーズの第7回は、うぶけやの八代当主・矢崎豊さん。概要欄は同店を「『うぶ毛でも剃れる、切れる、抜ける』と評判の刃物の専門店」と紹介しています。この回の見どころは、研ぎの手元が映ることと、家庭でできる手入れのコツが語られることです。

この回も章立て(チャプター)が設定されていないため、概要欄の案内にそって話題を整理しました。

  • 包丁・鋏・毛抜きの研ぎの様子——手元の動きがそのまま映る
  • 品物に関する話——何がどう違うのか
  • メンテナンスのコツ——買ったあと、長く使うために

うぶけやの創業は何年か

創業は天明3年(1783年)。江戸ではなく大阪の新町橋橋詰(現在の南船場)で、刃物を扱う店として始まりました。初代・㐂之助(きのすけ)の仕事ぶりから生まれた刃物が「うぶ毛でも剃れる、切れる、抜ける」と評判をとり、それが屋号になります。1800年代に江戸の長谷川町(現・堀留町)へ進出し、明治維新前に新和泉町(現・人形町)へ移転。以来、同じ場所で暖簾を守り続けています。現在のご当主は八代目・矢崎豊さんで、ご子息の大貴さんも店に立たれています。(出典:agataJapan.tokyo「うぶけや」/うぶけや公式サイト、2026年9月25日確認)

刃物店の仕事は「つくる」だけではない

打刃物は、鋼と地金を火造りで鍛え、焼き入れで硬さを与え、最後に研ぎで刃をつけます。このうち切れ味を決定づけるのが研ぎで、うぶけやが手がけているのもここです。同じ形の刃物でも、誰がどう研ぐかで別物になる——動画で語られる「指で決める」「毛でわかる」は、数値化しにくいこの工程を、人の感覚で管理しているということでもあります。

もうひとつ、専門店ならではの仕事がメンテナンスです。店の奥の工房で研ぎ直し、鋏なら噛み合わせを調整して、買ったときの状態に戻して返す。刃物は使うほど減っていく道具であり、直しながら使うのが前提の道具でもあります。売って終わりにしない関係が、二代三代と続く常連を生んできました。

店にまつわる逸話も豊富です。明治の初め、東京に外国人居留地ができたころに洋裁用の裁ち鋏を依頼されてつくったところ、本場の切れ味をしのぐ出来栄えで依頼主を驚かせた——これが日本製の裁ち鋏の始まりと言われています。寄席の紙切り芸の名人・初代林家正楽の鋏も、うぶけや製でした。

日本橋人形町という土地

人形町は、江戸初期に芝居小屋と人形浄瑠璃の芝居町があったことが地名の由来とされる町です。職人と商家、そして芝居や花街の客が行き交う場所で、道具に目の利く使い手が多く暮らしていました。一流の料理人や芸人が刃物を誂える相手として専門店が成り立ってきたのは、こうした土地柄と無関係ではありません。

店舗そのものも見どころで、関東大震災の後にあつらえた総桑の商品棚と唐傘天井が今も使われています。昭和50年の改築の際も、建築当初の外観が再現されました。同じ中央区の老舗では、日本橋の漆器店黒江屋や、海苔の山本海苔店もこの連載で紹介しています。

買う・訪ねる

老舗フェスティバル2026 by agataJapan

日本橋の老舗が集まる一日、「老舗フェスティバル2026 by agataJapan」を開催します。東都のれん会をはじめ全国の老舗の逸品が並ぶマルシェ、伝統工芸のワークショップ、酒蔵の飲み比べ、当主が登壇する老舗サミット、特設ステージでのパフォーマンスなど。会場は福徳神社に隣接する福徳の森です。

よくある質問

うぶけやの創業は何年ですか?

天明3年(1783年)の創業です。大阪の新町橋橋詰で始まり、1800年代に江戸へ進出、明治維新前に現在の日本橋人形町へ移りました。

「うぶけや」という店名の由来は何ですか?

初代・㐂之助のつくる刃物が「うぶ毛でも剃れる、切れる、抜ける」と評判をとったことに由来するとされています。

買った刃物の研ぎ直しは頼めますか?

店の奥の工房で研ぎ直しと噛み合わせの調整を行っています。詳しい条件は店舗または公式サイトでご確認ください。

チャンネル「日本の老舗」について

この動画は、スターマーク株式会社が運営するYouTubeチャンネル「日本の老舗」の連載「五つの奥義(The Five Inner Secrets)」の一本です。ナレーションはセイン・カミュさんが務めています。

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